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福島県立医科大学看護学部
真壁玲子
Wilmoth, M. C., Tulman, L., Coleman, E. A., Stewart, C. B., &
Samarel, N. (2006). Women’s perceptions of the effectiveness of
telephone support and education on their adjustment to breast cancer,
Oncology Nursing Forum, 33, 138-144.
【研究目的】
本研究は、オンコロジーナースによる1年間にわたる電話サポートと教育的な資料の郵送を受けた患者を介入群、教育的な資料の郵送のみを受けた患者をコントロール群とするRCTにおいて、乳がん患者の情緒的、また、適応に関する認識を記述することを目的としている。
【研究方法】
この研究は、Colemanらが2005年に報告している量的研究の対象者106名をのうち、乳がんの手術後2〜 4週間経過し、再発していない者を、介入群とコントロール群
の2群に無作為に振り分けた。介入群へは、13ヶ月にわたる電話サポートと教育的な資料を1回郵送した。コントロール群へは、教育的な資料を1回郵送した。その後(13ヶ月後)、データ収集は、自宅に電話をかけてインタビューガイドを使用し電話面接を行った。このインタビューは、平均10
〜 15分間かかり、その面接は録音された。そして、逐語録を作成し、内容分析により分析した。それは、何度も逐語録を読み、例えば、乳がんに対する姿勢の変化として、良くなった、同じ、悪くなったというような、インタビューにそくした内容をカテゴリー化し、その度数とその割合を検討した。この過程は、信頼性の確保のために、まず、一人の研究者により行われ、再度、他の研究者によっても検討された。
【結果】
研究対象者106名中、29名が脱落し、77名が最終的な研究対象者となった。この脱落した29名と本研究の最終的な対象となった77名の間に年齢や人種、子どもの数、学歴、婚姻状況、手術後の期間、病期、乳がんの手術のタイプや補助療法に有意差は無かった。介入群(n=
35)とコントロール群(n= 42)の2群間に年齢、婚姻状況、学歴、雇用状況、外科的手術療法や補助療法に有意差は無かった。主な変数に関する分析結果は、以下の通りであった。
・ Attitude toward illness:介入群の54%の患者が「乳がん」に対する姿勢が改善したというのに比較し、コントロール群の43%の者が改善したと報告している。
・ Emotional status:手術後の情緒的な状況について、どちらの群も約5割が変化なし、または、4割が改善したと述べ、2つの群ともほぼ同じであった。3名のみ(3名ともコントロール群)が、情緒的な悪化があったと報告している。
・ Physical status:身体的な状況として、改善した、あるいは、変化なしという割合は、2群ともほぼ同様であった。
・ Activity level:ほとんどの者が、乳がんの診断後の活動レベルはほぼ同様、あるいは、改善したとしている。しかし、それぞれの群の各10名は、倦怠感のために活動レベルが低下したとしている。
・ Relationships with family and friends:配偶者との関係について、介入群の46%の者が、また、コントロール群の38%の者が良くなったという結果であった。関係が悪化したという報告は、どちらの群も1名ずつであった。
・ Life changes:どちらの群の対象者も、乳がんという診断が自らの人生を振り返り、人との関係や活動における変化をもたらしたと述べている。
【考察】
介入群のほぼ半数の者が、乳がんに対する適応においてこの電話サポートを介したナースとの関係がどんなに重要であるかを明らかにした。しかし、この介入群の全員ではなく、その理由は、必要としていたタイミングを過ぎていたこと、また、全ての乳がん患者がこのようなタイプのサポートを必要としていないことが考えられた。
【結論】
1年間にわたり、電話サポートと教育的な資料の提供を受けた対象者は、「乳がん」に対する姿勢が改善し配偶者との関係が良くなることが明らかになった。しかし、情緒的な面と身体的な面では介入群とコントロール群に有意差がなかった。サポートや情報を適切な時期にタイムリーに提供することが、「乳がん」への適応に重要である。
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