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国立がんセンター東病院
医事課(臨床心理)
大庭 章
Psychoeducational intervention for patients with cutaneous malignant
melanoma:
a replication study
Bosen EH et al : Journal of Clinical Oncology 23:1270-1277, 2005
INTRODUCTION
がん患者に対する心理社会的介入は重要な研究テーマである。Fawzyの集団療法をはじめとした認知行動的介入では、不安、抑うつ、QOLの改善が示唆されている。本研究ではFawzyの集団療法をデンマーク版に修正して、早期皮膚悪性黒色腫患者を対象に無作為化比較試験にて効果を検討した。
PATIENTS AND METHODS
適格者は東デンマークで治療を受けた18-70歳の皮膚悪性黒色腫患者(T1-4, N1a-2a, MO)。適格者420人中262人が参加に同意した。術後3-12週に同意を得た患者にベースライン調査を実施して、介入群と対照群にそれぞれ131人が割り付けられた。両群ともベースライン、6ヵ月後、12ヵ月後に調査が行われた。調査票は、ソシオ・デモグラフィック・データ、POMS(気分評価尺度)とDWI-R(コーピング評価尺度)で構成された。介入は術後3週間から4ヶ月の間に8-10人のグループで、1回1.5時間を全6回実施した。介入は医師と看護師によるがん講義、心理士によるストレスの気づき増加(ストレスモニタリング用紙の配布)とマネジメント(漸進的筋弛緩法+イメージ療法)、積極的および回避的コーピングと効果的な問題解決法の紹介や積極的コーピング使用の奨励、患者自身の経験と問題を話し合うことで構成された。
RESULTS
ベースラインのPOMSとDWI-Rで両群に差はなく、6ヵ月後において介入群のPOMSの総得点減少幅が対照群よりも有意に大きかった。6ヵ月後において介入有無とベースラインのPOMSデータに有意な交互作用があり、ベースライン高得点群の介入効果が低得点群よりも有意に大きかった。6ヵ月後の積極的行動的コーピング、積極的認知的コーピングについて介入群の方が対照群よりも得点が有意に向上していた。
DISCUSSION
6ヵ月後のPOMS総得点とコーピングで介入効果が認められ、ベースラインで精神的苦痛が高い患者の方が低い患者よりも介入効果が大きかった。積極的行動的コーピング、認知的コーピングが介入により獲得されていた。情報提供、問題解決法の提示、ストレスマネジメント法の提示による積極的コーピングの使用向上が、気分の改善につながったかもしれない。本介入効果が大きくはなかったのは、ベースラインのPOMS総得点の低さが要因ではないか。POMS総得点の低さは本研究参加者ががん診断を受け入れていることを現わしているかもしれず、心理社会的介入のニードの問題や臨床的妥当性の問題にもつながる。介入は精神的苦痛の強い患者にのみ提供されるべきであろう。本研究の方法論的アドバンテージは参加者数とpopulation
basedのリクルート(東デンマークの全eligibleの約80%にアプローチ)であった。Limitationは18人がドロップアウトしてフォローアップデータが入手できなかったことと、DWI-Rがデンマークのがん患者で標準化されていないことであった。Fawzyの介入法はデンマークのほか日本でも修正、研究されており、幅広い文化で有用であることが示唆された。
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