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国立がんセンター中央病院麻酔・緩和ケア科推進対策室
下山直人
国立がんセンター中央病院の平賀先生に代わり、本年7月より緩和ケア領域担当常任世話人となりました国立がんセンター中央病院麻酔・緩和ケア科の下山直人です。担当は、緩和ケアチームに関する教育の推進と承っています。院内の役割としては、緩和ケアチームリーダーとして年間約600例の患者さんの身体症状、精神症状、社会的な苦痛、スピリチュアルな苦痛など全人的な苦痛の緩和に対してチームとして貢献しています。また、本年の第18回サイコオンコロジー学会、第10回緩和医療学会合同大会では垣添忠生会長のもとに事務局長を務めさせて頂き、プログラム委員長の内富先生と協力し、インターナショナルな可能性を広げた有意義な学会を行うことが出来ましたことをこの場を借りてお礼申し上げます。予想以上の参加者があり立ち見などご迷惑をおかけしたことは今後の検討課題にしたいと思っています。
縁とは不思議なもので、第3回のサイコオンコロジー学会(当時は精神腫瘍学会)の会長は千葉大学医学部麻酔科教授の水口公信先生で、私はそのときも事務局長を務めていました。海外招待講演は当時メイヨークリニックの丸田俊彦教授でした。「日本の医師は、自分だけで医療をやろうとして、仲間と協力できないので疲弊していってしまう」という言葉を今でも覚えています。講演の記念品としてその当時のはやりのCDプレイヤーを差し上げて喜ばれたことも覚えています。
その水口教授のご指導もあり、千葉大学医学部付属病院にて1991年より、麻酔科(緩和ケア、ペインクリニック)医、精神科医(最高で11人の精神科医)、看護学士の緩和ケアチームがはじまり、現在の緩和ケアチームの基礎を築いてきました。また不思議な縁ですがそのきっかけとなったのは、内富先生(現代表世話人)が国立呉病院でリエゾンを開始したことです。精神科の先生が自ら病棟に出向いてくれることがわかり、それを元千葉大学精神科の伊藤順一郎先生(現:国立精神・神経センター)に相談したことで開始になりました。その後、私は1999年6月に国立がんセンター中央病院に移り緩和ケアチームを形成することになり、今年でちょうど6年が経ちました。国立がんセンター中央病院は緩和ケア病棟をもっていませんが、私の赴任前にがんの患者さんに対してすでに薬剤部の服薬指導、精神科のコンサルテーションが行われたおり、麻酔科医のコンサルテーションも少数でしたが行われていました。その状況でまずチームでというよりは、自分の科でのコンサルテーションの土壌作りがはじまりました。最初は患者数も少ないため、麻酔も毎日かけながら、その合間にご用聞きのように各病棟を巡りました。もともとニーズが高いので、半年も経たないうちに1日に20−30人程度の患者さんをみるようになりました。それとともに麻酔科からも独立するようになり、緩和ケア科専従となりました。
2002年に緩和チーム加算が導入されました。それとともに緩和ケアの気運は高まり、全国で緩和ケアチームを形成しようとする動きが活発化しました。しかし、チームの加算に関してはその構成メンバー、コアメンバーの条件など、まだ多くの問題が残っています。緩和ケア、サイコオンコロジーが協力してそれらの問題点を改善していくこと、ひいては日本全体の支持療法、緩和ケアの向上に貢献していくことについて微力ながらお役に立ちたいと思っています。
どうぞよろしくお願い致します。
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