News Letter No.39 - Nov 2004 -
 
 施設紹介
静岡がんセンターにおけるサイコオンコロジーの取り組み その2

静岡県立静岡がんセンター
精神腫瘍科
小野瀬雅也



 当院の施設紹介はニューズレター36号以来、これが2回目です。その後の活動状況についてお伝えします。
 地道な臨床活動の甲斐あってか当科新患数は入院・外来合わせて、昨年10月から今年3月までは140名、今年4月から9月までは182名と着実に増加してきました。“精神科の閾値”は下がってきたのでしょうか?患者さんから「安定剤は癖になって依存症になるって本当ですか?」とほぼ毎回質問されているのも現実です・・・。当科スタッフは私ひとりですが、職員のメンタルヘルスなども含めて業務量も増えており、新患制限を設ける必要も感じています。ちなみに、昨年度の当科新患患者さん(284名)の癌の部位は、肺癌が最も多く、大腸、乳腺、胃、血液、とつづきました。血液疾患が比較的多かったのは特徴的なことかもしれません。また、精神医学的診断は、不安障害・感情障害が151名(53.1%)、せん妄を主とする器質症状精神障害が56名(19.7%)でした。
 さて、緩和ケアコンサルテーションチームの活動がそろそろ本格化しようとしています。今年4月から、緩和医療科医師、専従緩和ケア看護師、精神腫瘍科医師、心理療法士、薬剤師らをチームメンバーの中心として予備活動を開始しました。9月までの6ヶ月間の予備活動段階では、緩和医療科への算定可能依頼件数が165名(主目的は疼痛緩和が88名で最多、精神腫瘍科との併診が61名)、精神腫瘍科へは107名でした。毎週水曜日の9時からチームカンファランスで新患紹介と症例検討を、14時からはチームメンバーで病棟回診を行っています。院内認知、加算申請の手続きが完了後、年内からの稼動予定となっています。現在、当院は615床のフルオープン前段階で、463床規模(ベッド稼働率は88.5%)となっていますが、ますます多忙となっていくでしょう。
 最後に個人的な印象ですが、患者さん同士で励ましあいながらカタルシスを促すという現象が病棟でも外来でも少しずつ目立ってきたようです。自然発生的に「患者会」のような病院文化ができていくのかもしれません。
 以上、雑感を含めてご報告および紹介とさせていただきました。