News Letter No.39 - Nov 2004 -
 
  第7回国際サイコオンコロジー学会
 

福島県立医科大学看護学部
真壁玲子



 第7回国際サイコオンコロジー学会は、2004年8月25日〜28日の4日間にわたってデンマークのコペンハーゲンで開催されました。私自身のこの学会への参加は、第6回学会に続いて2回目の参加でした。前回はカナダのバンフ、今回はデンマークのコペンハーゲンです。日本からの直行便はあるものの、飛行時間の長さから、デンマークは「北欧の国」、「遠い国」という印象でした。このようなことを思いながら準備をして出国しましたが、学会会場に到着してみると、あちらこちらで日本語が聞こえてきました。「遠い国」に、前回と比べて日本からの参加者増であるということが直ぐにわかりました。
 今回の学会では、口頭と示説をあわせて約500の演題発表がありました。いくつかのセッションに分かれての並行した発表形態なので、関心・興味のあるセッションを選んでの参加でした。中でも、米国スタンフォード大学研究グループが取り組んでいる乳がん患者を対象とした介入研究や、東京大学の高橋先生によるセクシャリティに関する研究など、特に、興味深い発表でした。
 さて、私の研究発表は、乳がん体験者のソーシャル・サポートと精神的・身体的状況との関連を手術前と手術後3ヶ月で検討した内容でした。以前、1年までの縦断的研究をまとめましたが、その研究のデータ収集は、手術前と手術後2週、6ヶ月、1年に設定して遂行しました。今回の研究では、手術前と手術後3ヶ月というデータ収集ですから、時期的な相違を視点として比較検討することができました。このような研究内容については、多医療職者との交流もあり、今後も継続してデータ収集を行う縦断的研究の必要性と、また、高齢乳がん体験者を対象とした研究が必要というアドバイスや意見を得ることができました。学会に参加し、交流しなければ得られない成果の一つといえます。
 このような意見交換は活発、というよりも、コミュニケーションがさかんでした。国際学会ですから、当然、様々な国からの参加者の集いです。参加者の言語も文化も異なりますが、他の学会への参加と比べて、参加者達の交流がさかんでした。このことは、サイコオンコロジーを専門、または、重要としている医療専門職の学会ならではの特徴という印象でした。
 次回の第8回学会は、2年後にイタリアで開催される予定ということです。イタリアもデンマーク同様、「遠い国」という印象ですが、日本からのこの学会へのさらなる参加者増と、日本のサイコオンコロジーに関する研究のさらなるアピールが期待されます。