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大阪大学大学院人間科学研究科
塩崎麻里子
福岡で行われた第17回サイコオンコロジー学会に初めて参加した感想を末筆ながら綴らせて頂きます。学会に参加してまず実感したのは、サイコオンコロジーという学問の多様性と集約性でした。まず、様々な立場の先生方がそれぞれの立場で、それぞれの持ち味を活かした多岐にわたるアプローチをされて、その全ての試みがサイコオンコロジーの発展を担っているように思えました。他職種の専門家が情報を交換することは、ただ情報発信する何倍もの価値があると感じました。そして一見、活動や研究が分散しているように見えて、実はがんの患者さんとそのご家族を包括的に支えたいという一点に集約している様は、「全ての道はローマに通ず」という諺を思い出させるものでした。このような熱い活動がサイコオンコロジーの普及につながり、多くのがん患者さんとご家族が少しでも穏やかに過ごせる日が到来することを期待せずにはいられませんでした。
大会プログラムが意義深いものであったことはさることながら、私が最も印象的だったのはナイトプログラムでした。前学会時から二回目の試みというナイトプログラムは、高名な先生方から私のような大学院生までが、3つのグループに分かれ一つのテーマについて話し合うという極めて貴重な企画でした。今回のテーマは、「サイコオンコロジーの今後の向かうべき方向」という熱い話題であり、堅苦しい真面目な議論とは異なり、ユーモアを交えつつ、かつ真剣なディスカッションは、私にとって刺激的な経験でした。具体的には、再発不安を抱えたサバイバーに対するケアや患者さん側からのアクセスポイントの必要性、また、極めて日本的な配慮性を考慮した患者―医師のコミュニケーションのあり方について、医師・看護師・社会福祉士・心理などの各立場からの熱い議論が交わされました。さらには、人間の本来もつ母性への帰属や添い寝についての先生方のご意見、臨床でのご経験まで伺えてとても興味深かったです。また、ナイトプログラムの後に、スーパーナイトプログラムと称されていた長浜ラーメン屋台ツアーにも参加させて頂きました。サイコオンコロジーを背負っておられる先生方とご一緒に、大きなテーブルで食べたこってり豚骨スープのラーメンの味は忘れられません!
サイコオンコロジー学会に参加させていただいて、何よりも研究に対するモチベーションが上がりました。そして、がん患者さんやそのご家族に本当に役に立つ情報を提供するためには、日々の草の根的努力と、大きなスパンでの着実な研究が大切であることを学びました。最後になりましたが、盛りだくさんで充たされた時間を準備し、提供してくださったすべての皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。
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